モジ美人に憧れて

〜 カリグラファー(西洋書家) yayo の プラスアルファな日々 〜

カリグラフィー(西洋書道)、イルミネーション(写本装飾)、紋章デザインなど
ヨーロッパの伝統文字芸術に触れる喜びをお届けする
yayoこと西村弥生のブログです

キレイな文字はステキ女子のたしなみですわよ!


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読みにくい文字 23:00
今日の今日になって、
やっとさかのぼり日記を全て書き終えました・・・。
15日以前の日記にまで目を通して、
コメントを下さったり、メールを下さった皆さん、
ありがとうございました!

さて、今日はカリグラフィーについて、
日ごろ思う事を少しだけ。

今、作成中の作品には、イントロダクションに“ D ” の飾り文字が入ります。
コレ (画像下↓) が、大まかなフォルム。

これが作成中の“ D ”
この “ D ” は、アンシャル体という古い大文字を基にしている拡大文字で、
中世のゴシック期に入っても、多く使われました。
で、この “ D ” なのですが・・・。
 
“ D ” と読めますか?

カリグラファーである私や友人は、
すでに何の疑問もなく “ D ” と読むこの形。
他の方々に聞いてみると “ D ” と読めない事がとっても多いみたい。

例えば、拡大文字じゃなくって、
ペンで書いたものでも、初期ゴシック期のこんな↓のとか

DとEの連結型
同じゴシック期の草書体でも、こんな風に↓多くの形が見られます。

いろんな形に見えます
見慣れた “ D ” とは違った不思議な形に見えるかもしれません。
でも全て同じ形を元にした文字です。

で、
この丸い “ D ” の文字を、デザインに入れるかどうか。
私はいつも迷ってしまうのです。

自分の為の作品なら全然迷いません。
でもご依頼作品の時は 「説明しないと読めないかな?」 と、
少し躊躇します。

大文字になるとネ☆
これくらい(画像上↑)だったら “ D ” に読めなくもないですよね。
でも・・・うーん。
やはり丸い形の “ D ” は悩みます。

で、
そんなことを言いながら、結局は使っちゃうんです。
当然のように読める文字よりも、
むしろ読みにくい、わかりにくいものをこそ、お渡ししたいと思うから。
説明して知った時の驚きの顔、感動に輝く瞳を見たいからです。

「文字なんだから、読めないと意味がない」という言葉も耳にします。
そう、その意見も正しいのでしょうね。
でも私は、それでもやっぱり使ってしまう事が多いです。

新しい知識は、新しい喜びを生みます。
「こんな文字を使う時代があった」
「こんな読み方ができる」
「こんな装飾がある」
そんな、たった一つの新しい発見が、
きっとその先の毎日に、ちょっぴり “ウキッ♪” とする瞬間を増やしてくれるはずって思って。
例えば、街中に溢れる文字が、今までと違ったものに写るかもしれませんし、
例えば、「珍しいけど、自分は読める」 ・・・ これだって、大きな喜びになるでしょ?

ほら。
新しいことを知るって、とってもステキ。
ほんの少しのきっかけで、世界は広がって、いろんな色を帯びるもの。
私はそう信じているのです。

だから使って、お伝えしたいのです。
こんな風に、1つ1つ、ひとりひとり、
文字の歴史や素晴らしさを、小さな感動を添えて伝えていきたいです。
そして叶うなら、
その感動をずっと覚えていていただけたらいいな。

現在は使われていない 読みにくい文字や装飾方法は、
“ D ” 以外にもいっぱいあります。
書体によってはアルファベット1つどころか、
全てが全て、さっぱりチンプンカンプンの書体も☆

でもそれも、
みな、人の歴史、美意識の歴史なのだなぁと実感するこの頃なのです。
  
| カリグラフィーつれづれ | comments(2) | trackbacks(0) | posted by カリグラファー yayo -
Comment








一番上の"d"は"o"に見えるね!
2番目と3番目はまぁまぁ"d"に見えるかなー。
小文字の縦棒を傾けるのは、"D"のカーブが残ってるからなの?
posted by Reiri | 2009/01/21 10:25 AM |
***** Reiriちゃん *****
お返事遅くなりました!
そーねー、"D"のカーブが左に飛び出て残ってるのかも。
真横に左にまっすぐ伸ばす書体もあるのよ。
って思うと、そんなにおかしな話じゃないのよねー。
posted by yayo | 2009/01/29 12:33 AM |
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